前々回の記事 『 “ 夏の緑 ” から “ 秋の赤や黄 ”へ 』 では、紅葉の際、葉がなぜ赤色だったり黄色だったりするのかを取り上げました。今回は、『 美しい紅葉になるための条件 』 についてお話しします。
年によって紅葉の色鮮やかさに違いがあるのは、なぜでしょうか。それはひとえに紅葉を迎えるまでの期間の朝晩の冷え込みと日照に関係があります。
秋になり、朝晩の冷え込みが強くなると、緑色の物質の分解が進みます。冷え込みが強いほど、その分解は一気に加速します。朝晩の冷え込みと同時に、昼間は十分な光を受ける必要があります。それら2つの条件が整うとき、葉に蓄えられていた糖分は、一気に赤色に変わり、色鮮やかな紅葉になるのです。
とりわけ、夏の時期に十分な日光と水分を得ることができた年は、秋の昼夜の温度差による緑色の物質の分解が一層促進され、より鮮やかな紅葉の色づきを楽しむことができます。
京都の夏は一際暑く、秋は朝晩の冷え込みが厳しいところです。まさに、紅葉が色づく条件が整っています。京都に紅葉スポットが多いのもうなづけますね。
今年の紅葉は、色づきが良いと聞いています。紅葉の知識も少しは得られたと思うので、さっそく紅葉狩りに出かけてみませんか?いつもとは違った見方で、紅葉狩りを楽しむことができるかもしれませんよ。